理系Sの牝奴隷には言えない話
vetのSMに関するいろんな話
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

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一番つらい調教(前編)の続き。



私が長期出張に行っていたとき。

美佳から電話があった。

その声はすごく切なく、電話を受けたときには、何かあったのか?と心配になったほどだった。

でも、特別に何かがあったわけではない。

ただ、美佳が言ったのはこういうことだ。

「御主人様にお会いできず、お声も聞けず、なにも無いのが、本当に辛いです…」

と。

だが、その辛さというのが、私にはその時、あまり理解できなかった。

どちらかというと、2週間、調教なしになるので、体を休め、気持ちも休まるのだろうなんて思っていたのだった。

だから、

「調教されないんだから、たまには羽を伸ばしていればいいだろ」

なんて返していた。

だが、それを言ったら、美佳は今度は涙声になった。

私は、正直驚いた。

「そんなこと…。私、この間、最後にご調教くださったときのことが、何度も何度も思い出されて…。それが体に残っていて…。寝る前にも目を瞑ると、そのことばかり考えてしまって…。やっとの思いで耐えてるんです。でも、もう、限界です」

「限界って…。お前、大丈夫か?」

あまりにも美佳がつらそうに言うので、つい素で聞いてしまったほどだった。

「大丈夫じゃないです。切なくて、耐えられません」

もう、美佳は泣いていた。

「でも、俺が帰るまでにはあと1週間ある。それまでは、耐えろ」

「そんな…。無理です」

かなりきっぱりと美佳は言い切った。美佳にしては珍しい。それほど切羽詰っているということのようだった。

「無理か…」

「はい。ですから、一言でもいいんです。私に御主人様を感じさせてください。奴隷で居ることを確認させてください。そうしたら、もう少し耐えられる気がしますから…」

「はぁ…。本当に困った奴だな」

「もうしわけございません。でも…」

「わかった。とりあえず、泣くな。いいな?」

「はい…」

と、ここまでは良いのだが、私は前編で書いたとおり、電話での調教なんて、それまで、ほとんどしたことがなかった。

だから、何を言えば、美佳に奴隷であることを確認させられるのか?ということに私は悩んだのだった。

そして、しばし考えて、やっと何とか思いついて、口調をしっかりと御主人様のものにしてから、言った。

「お前はなんだ?ちゃんと自分で言ってみろ」

「はい。私は、御主人様の性奴隷です」

「たったそれだけか?」

「あ、いいえ…、その…。私は、すぐに淫乱なことを考えてしまう、卑しいメス豚です。御主人様のことを思うだけで濡らす、はしたないマゾ牝です」

「そうか。じゃあ、今はお前のあそこは濡れているんだな?」

「はい…。汚く濡らしてしまっています」

「それなら、一つだけ許してやる。自分の指を、俺の指だと思え。いいな」

「私の指を?」

「そうだ。思えるな?それとも、俺の指がどんなものか、もう忘れたか?」

「そんなことありません! 御主人様の指、忘れるわけがありません」

「じゃあ、その指で、愛液をすくって、それをクリトリスに塗ってイクまで愛撫しろ」

「はい。ありがとうございます!」

美佳は、本当に嬉しそうに言って、電話の向こうで自慰を始めた。

「御主人様の指に愛撫されて、本当に嬉しいです…」

そう言いながら、やっぱり美佳は泣いていた。

「これで、俺を感じられるか?」

「はい」

「お前は俺の奴隷だ。だから、お前の指は俺の指だ。わかるな?」

「はい」

「俺が帰るまで、その指は貸しておく。大事に使え」

「はい…。でも、早く帰ってきてください。お待ちしています」

「ああ」

そう言って、電話を切った。

これで、美佳は大丈夫だと思ったのだが、それから1週間、美佳は毎晩、電話をかけてきては、私にその切なさを訴えていた。

また、出張から帰ったとき、それを待ちかねたように、というか、私の帰りを空港まで迎えに来たのが、理沙だった。

そして、理沙も、ほとんど泣きそうな顔で、調教をしてくれと、懇願してきた。

「2週間はあまりにも長かったです…」

といって。

こんな感じで、2匹の奴隷は、長期間、調教されないこと、というか、私が近くに居ないことが一番辛いようだった。

放置調教とでもいえばいいか。

しかも、ちょっと縛って数時間放置するとか、そういうことではなく、御主人様である私が居なくなるということ。

だからこの時、やっと私は考えていたことに結論が出たのだった。

奴隷にとって一番辛い調教はなにか?ということに。

それは、奴隷の中にあるM性を発揮できる場所、すべてを素直にさらけ出しても良い場所、安心出来る場所、それが奴隷にとっての御主人様であり、その私が居ないということは、奴隷の精神を不安定にさせ、そのことが奴隷にとっては、一番堪えるのだということに。

だが、それがわかって、私は少し落胆したのだった。

というのも、一番辛い調教がわかったなら、何か奴隷に罰を与えるときに、それを使おうと思っていたのだ。

そのために考えていたから。

だが、私が2週間も離れて居なくなるとか、そんなことはそうそうできるわけがない。

そして、何よりも、奴隷が心の支えにしている部分を一時的にせよ失わせることが、たとえ辛い調教だったとしても、本当に良いことか?というのも同時に思ったのだった。

奴隷の心の支えとしての御主人様というのは、やっぱり、きちんと存在していてやるべきなのだろうというのが、私の出した結論だった。

だから、この出張のときのような本当に辛い調教(状況)というのは、私はあまり作るべきではないと思った。

もちろん、私の仕事はたまに出張があったし、実家に帰省したりすることもあるので、常に奴隷のそばにいてやることはその後も出来なかったのだが、

なるべくそばにいてやること、奴隷の居場所として、いつでも素直にM性を開放できる場所として、安心して私を頼れるようにしておいてやることというのが、多分重要なのだと思って気をつけるようにしていた。

奴隷を焦らし、我慢をさせるということも調教の一つと考えると、私の対応は、少し甘いのかも知れないが。

テーマ:SM - ジャンル:アダルト

このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 以前に飼っていた牝奴隷とのことを書いているブログ。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴る。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

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 このブログは、私が奴隷と過ごした日々を時系列で綴った続き物の話と、SMに関するちょっとした小話や、SMに対する私の考えや体験、見聞きした面白い話題などを個々に書いた単発物のコラムとが混在している。

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